当研究室がおくる、心と身体にやさしい提案

~ストレスをためないライフスタイルをおくるには~

 

MENTAL(こころ)とPHYSICAL(からだ)は、密接なつながりがあります。

心が休まらないと体も楽になりませんし、体の疲れが取れないと心も元気になりません。

慢性疲労に陥る前に、その日のストレスはその日のうちに解決・解消する術を身につけましょう。

次に紹介する5つの方法を実践して、心も身体も軽やかに。

毎日の健康を目指すあなたを、当研究室は心地よい音楽でサポートします。

 

 

●早起きして、まず「おはよう」

 

ストレス状態を改善してくれる脳内物質、セロトニンは朝陽を浴びることで分泌が促されます。明日からは家族や職場の人たちにちょっぴり大きな声で挨拶をしてみましょう。緊張がほぐれて気分よく一日をスタートできます。

 

●ポジティブ・シンキング(プラス思考)

 

物ごとへの見方や考え方を思い切って変えてみましょう。特に心が沈んでいる時こそ、ポジティブな発想はストレスを軽減する第1ステップ。マイナス思考の人は「辛い」といつも言っていませんか?プラス思考の人には「幸せ」な人が多いのです。

 

●ストレス一日決算主義のすすめ

 

ストレスは、明日までもちこさないのが大切。

“STRESS”解消十か条で、心も身体も、すっきり!

【S=スポーツ/T=トラベル/R=レスト&リクレーション/E=イーティング/S=スピーキング&スィンギング&サウンド/S=スリーピング&スマイル】

 

●忙しい生活から楽しい生活へ

 

“忙しい”生活は、心を亡くしている状態、“楽しい”生活は“楽”になります。また、笑いは楽しいことを引き寄せます。多少無理をしてでも、普段からできるだけ笑顔を心がけてみて。笑顔は心を元気にしてくれます。

 

●自分自身に「気づく」

 

いくら気にしたところで、「他人と過去は変わらない」のです。「今とこれからの自分は変わりうる」。自分自身を認めつつ、他人の存在も認める心の広さを持つことが、“新しい自分”を築く素になります。

 

メンタルヘルスのすすめ

皆さんは、1日24時間をどう過ごしていますか?時間はどんな人にも平等に与えられていますが、それをどう過ごすかによって人生の中身がずいぶん違ってきます。
ヒポクラテスという医聖と呼ばれた人は、運動・労働・睡眠・休養・食事の5要素を過不足なく費やしていることが健康のポイントであると述べています。私もこの5要素をバランス良く毎日の生活に取り込むことが大切であると考えています。つまり健康的な生活とは、「意識的に毎日、仕事から離れていい汗をかくこと、働き甲斐をもって仕事をすること、連続勤務を避けてきちんと休憩・休息時間をもつこと、質・量ともに充分な睡眠をとり、食卓を囲む楽しい食事時間をもつこと」が基本であり、現代人のストレス対策として重要なのです。 何かささいなことでもいいのです。仕事のことはすっかり忘れて、自分で自分に贅沢させる時間を持つこと、積極的に気分転換をはかることが、休養につながります。
メンタルヘルスの目標は“only one life” 、「たった一度の人生」を全ての人が大切にすることです。どうぞ音楽を心と身体の両方で楽しんで、健やかな毎日を送ってください。そして今一度自分の毎日の生活を改めてチェックし、「今日一日、人間らしく生きた!」と思えるような生活を目指してみませんか。

 

 

おすすめストレス解消法

S = スポーツ : 毎日15分の運動習慣を作りましょう。
T = トラベル : 都会生活のストレスは、自然に楽しむ旅が癒します。
R = レクリエーション : 遊びは、心の潤滑油です。
E = イーティング : 皆で楽しむ食卓は、心に栄養を与えてくれます。
S = スピーキング&スィンギング : 「おしゃべり」と「歌うこと」は大きい声を出すことが健康によく、爽快感を与えてくれます。
S = スリーピング&スマイル&酒&サウンド : メンタルヘルスで一番大事なことと言えば「睡眠」。笑いは横隔膜が刺激されて免疫力が高まります。適度なお酒はビジネスマンの手ごろなストレス発散法。音楽を聴いたり演奏したりで楽しみながらリラックスしましょう。

スポーツ(運動)、トラベル(旅)、レストとレクリエーション(休養と遊び)、イーティング(食事)、スピーキングとスィンギング(おしゃべりとカラオケ)、スリーピング、スマイル、酒、サウンド(睡眠と笑いと適度の酒、音楽など)それぞれが効率よく融合することで、相乗効果が生み出されます。

 

 

心と身体に必要な「リラックス」

「リラックス」とは、心も身体もストレスを感じることなく安心していられる状態のことです。誰でも緊張状態よりリラックスしているほうが好ましいと思うのは言うまでもないと思いますが、医学的に「リラックス」はとても重要な意味をもっています。たとえばリラックスしているときには、自律神経系の副交感神経が優位に働きます。具体的には、精神的にイライラや不安感がない状態です。身体的には、おいしく食事ができるように消化酵素が適度に分泌され、自然に眠りがとれ、緊張による肩こりや頭痛も軽減、血圧や呼吸も安定している状態などのことです。リラックスした状態が保たれることは、換言すれば健康維持と同じです。健康で毎日を過ごせることは、Quality of Lifeの基本です。人生を楽しめる人はリラックスの達人であるとも言えるでしょう。

 

 

~“脳ストレス”を上手に解消しよう(メンタル・フィジック)~

 

 私たちは、日常様々なストレスを感じながら生活を送っています。ストレス自体は決してなくならないし、ストレスに勝つことは所詮できません。本当の意味での「ストレスに強い人」というのは、「迫り来るストレスを上手に受け流し、自分にとって適度なストレスにコントロールできる人」のことなのです。

 ストレスには「痛み」や「寒さ」といった身体的ストレスと「つらさ」や「悲しみ」といった精神的ストレスの二種類があります。私は後者の心のストレスのことを、「脳が神経伝達物質を通して感じるストレス」=「脳ストレス」と呼んでいます。脳ストレスをコントロールするためには、まず「セロトニン神経」を活性化させることです。セロトニン神経はうつ病やパニック障害といった精神的な病気になりにくくなるだけでなく、物質的(身体的な、あるいは物理的)な痛みにも強くなりますし、ストレスに対しても冷静な判断や対処ができるようになります。具体的には、朝の太陽光を浴びること、一定のリズムを刻みながらのリズム運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)、腹式呼吸を取り入れたヨガや太極拳、お経を唱えることなどがあります。もう一つ、人間だけにしかできない機能が私たちには備わっています。それは、「情動の涙」と呼ばれる涙です。実はこれは、溜まってしまった脳ストレスを一気に洗い流してくれる秘密兵器です。

 不規則な生活や過度のストレスにより、私たちの身体はどうしても交感神経優位に傾きがちです。そんな時、普段から感動の涙を流すことは副交感神経を刺激し、ストレスを消すと同時に、「共感脳」の機能を高めることにつながります。

 ストレスをコントロールすることは決して難しいことではありません。「セロトニン神経」と「共感脳」、この二つの機能をフル活用して、身体的ストレスや脳ストレスとうまく向き合いながら、健康で幸せな人生を送ってみませんか。

 

~ポジティブに心と身体を回復するためのトレーニング・メソッド(セルフ・リカバリー)~

◎眠りのための、ひとことメソッド

 

 不眠に悩んでいる多くの人は、日中の嫌な出来事を思い出したり、今日も眠れなかったらどうしようと心配して、「どうしよう、どうしよう」と頭の中でグルグル周ってしまうようです。心配ごとや不安は人を緊張させ、眠りを遠ざけます。そんな時、次の5つの言葉を唱えてみてください。

 

 「うれしいなぁ~」「たのしいなぁ~」「豊かだなぁ~」

 「しあわせだなぁ~」「ありがたいなぁ~」

 

 これを眠くなるまで繰り返してみてください。これらの言葉は、自然に息を吐く言葉なので、身体の緊張がとけてリラックスしてきます。そして最後に、あなた自身にほほ笑みかけてみてください。「何だか楽しそう」、または「本当に効くのかしら?」と思った方も、是非今夜から試してみてください。特別な準備も、お金もかからないとっておきの方法です。

 

~自然のリズムでストレス解消(フィール・ザ・ネイチャー)~

 

 私たちの心と体のバランスを保つためには、自律神経が正常に機能していることが大切です。元気なときに働く交感神経とリラックスしているときに働く副交感神経の適切な切り替えにより、心身が管理されています。ただし、ストレスが多いといわれる現代では、この2つの神経のバランスが崩れ、情緒不安や何らかの体の不調で、毎日の生活の質が落ちてしまうこともまれではありません。

 自律神経を正常に機能させるツールの一つとして、音楽の効用があげられます。音楽の中でも自然音を取り入れたメロディーは、副交感神経を刺激し、リラックス効果が得られます。実は、自然音は「1/fゆらぎ」とよばれる成分を多く含んでいます。分かりやすく言いますと、脳が心地よいと感じられる成分が多く、くつろぎ感、リラックス感、平和な気持ちなど、密接に関係するものです。「1/fゆらぎ」により、脳はリラックスだけではなく適度の緊張も感知し、これにより自律神経が適切に作用し、心身の不調が解消されていくと考えられています。

 小川のせせらぎ、よせてはかえす波の音、小鳥のさえずり、風、しんしんと降る雪など、「1/fゆらぎ」をもつ音といえます。これらの自然音を基調にした音楽を日常に取り入れることにより、より快適で質の高い人生をおくることができると思います。

   

~ママと赤ちゃんの大切な心と体のこと~

 

 赤ちゃんの誕生は家族にとって幸せな出来事。夢や期待の気持ちが膨らむ一方で、心の準備は万全でも新米ママには初めてのことばかり…、心配ごともたえません。そんな時に大切にしたい心と体のケアと、家族みんながハッピーに過ごすためのヒントをお教えしましょう。

 

 

(1)マタニティライフを楽しみましょう

 

 お産は怖いものではなく、楽しくてとても気持ちのいいことなんです。お産の主役は自分です。体重や体調から、すべて自分で整えていきます。体にいいものを食べ、体を冷やさないようにし、よく歩き…。

 不安や恐怖の感情は陣痛の痛みを増大させ、時には長引かせてしまうことも。それも、お産を楽しめば、陣痛も痛くないのです。

 今は、何処でどのようにして赤ちゃんを産むか、たくさんの情報の中から自分の好みを優先して選択することが可能です。しっかりと“バース・プラン”を立て、自分が一番安心してリラックスして産めるところを選びましょう。

 妊娠中の過ごし方で大切なのは、安産のためにもまず体を冷やさないこと。暑い夏でも、下腹、腰、足首は特に冷やしてはいけません。飲食も体を冷やすものは避け、暖めるものを摂取するようにしましょう。

 また、母体がストレスを感じると、血管が収縮して赤ちゃんに必要な栄養をうまく運ぶことができません。おなかの張りを招くこともあり、赤ちゃんの発育にはマイナスです。ゆったりした気持ちで音楽を聴くなどして心と体をあたため、リラックスを心がけましょう。

 おなかの中で日々成長する赤ちゃんにしてあげられること…、それは何よりもママが健康的でストレスのない生活をし、主役である“今の自分”を目一杯楽しむことなのです。

 

 

(2)マタニティブルーと産後うつ

 

 理由もなく悲しくて涙もろくなったり、不安が募ってしようがなくなったり…、それが「マタニティブルー」です。この症状は一時的なもので、産後直後から10日以内に起こり、自然に治るケースがほとんど。産後急激にホルモンバランスが変化することから、少なくとも4人にひとりは経験するという、言わば生理的な反応です。ただ、長期間にわたって抑うつ感や疲労感が消えなかったり、子どもに愛情を感じられなかったり、必要以上に自分を責めてしまうなどといったことがある場合は、「産後うつ」かもしれません。これは、産後の身体の変化に加え、家族のサポート不足、妊娠中のストレス、母親になったことによる役割変化、環境の変化などが原因で、産後1年以内に起こるうつ状態です。予防としては、産後無理をしない、水をさわらない、メールなどで目を使わないなどといった“産後の肥立ち”が何よりも大切です。もしママが「産後うつ」になってしまった場合、子育てや家事をうまくこなすことが難しくなります。症状を改善するために最も必要なのは、家族による精神的なサポート。パートナーや両親に相談し、ひとりで抱え込まないようにしましょう。旦那様は「ママとして頑張っていることを知っているよ!」など優しい言葉をかけていたわってあげてください。ママは初めての赤ちゃんと二人きりの毎日で緊張と睡眠不足の連続のはず。普段の生活でも旦那様はママの話を聞いてあげるなど、“心のケア”を忘れないであげましょう。

 

 

(3)赤ちゃんの「夜泣き」のこと

 

 「夜泣き」は6ヶ月から1歳位までの赤ちゃんが大半で、原因は昼間に受けた刺激(空腹や寒暖、TVなどの騒音、外出や来客による興奮など)といわれています。まず赤ちゃんが寝る時には昼も夜も、ママは一緒に添い寝をすることをおすすめします。あまり赤ちゃん中心にならず、ママ自身の睡眠を確保することがとても大切です。家事は後回しで結構、ママがたっぷり眠って身も心も楽になれば、赤ちゃんもゆったりと安心するはずです。夜泣きは赤ちゃんに知恵が付いて感情が発達している嬉しい証拠…、夜泣きを止めようと思わないことです。

 

 

(4)子育ての三原則『愛する、信じる、待つ』

 

 子どもを無条件に愛し、子どもの力を信じ、気長に待つ、この3つができれば何も心配いりません。でも、皆さん「待つ」がなかなか難しいんです。

 はじめはただ元気で生まれてくれればいいと思ったはずの子ども。育つに従って、もっと早く走れる子に、ピアノがうまい子に、勉強が出来る子に…、と親の欲はどんどん膨らみます。いつの間にか、親の枠の中で子どもはがんじがらめになっていることも。がんじがらめになった子どもは必ず“しんどいよ”というSOSサインを出します。そのサインは、言葉で発するものではなく、赤ちゃん返りだったり、体の症状だったり、登校しぶりだったりします。何かにつまずいた時には、サインかな?と気づくことが第一歩。まずはその子のあるがままを受け入れましょう。そして、その子の持つ力を信じ、ゆっくりと待つことです。つい親は“早く早く”と焦って、イソップ童話の「北風と太陽」の“北風”になりがちですが、“太陽”のようにゆっくり愛情を注げば必ず子どもは自分の力で強くなっていくものです。

 時には途方に暮れてしまったり、不安で落ち込んだりすることもあるでしょう。そんな時、ママやパパだって愛され、信じてもらい、待ってもらったら、どんなに楽になることでしょう。「子育て三原則」は誰にだって効く魔法のおまじないです。辛い時には是非「三原則」を思い出して、笑顔あふれる毎日を過ごしてください。

 

 

 

                                                  厚生労働省 社会保障審議会推薦